ビジネス文書を作成する際のマナーで、覚えておきたい慣用句がいくつかあります。
ビジネス文書の構成順に紹介していきます。
1、頭語と結語
一般的な場合:拝啓ー敬具
丁寧な場合:謹啓ー敬白
返信の場合:拝復ー敬具
2、時候の挨拶
1月:初春の候
2月:余寒の候
3月:早春の候
4月:晩春の候
5月:新緑の候
6月:初夏の候
7月:盛夏の候
8月:残暑の候
9月:新秋の候
10月:紅葉の候
11月:晩秋の候
12月:初冬の候
3、祝意
①貴社・皆々様 貴店・ご一同様
②ますます
③ご清栄 ご発展 ご健勝 ご繁栄
④のこととお喜び申し上げます
※①、③は1つ選ぶ
4、謝意
①当社の業務につきましては
②毎度 いつも 日頃 平素
③格別ならぬ 一方ならぬ
④ご愛顧 ご厚情 ご支援 ご高配 ご配慮
⑤を に
⑥賜り いただき 預かり 受け
⑦厚くお礼を申し上げます
※②、③、④、⑤、⑥は1つ選ぶ
5、起辞
さて ところで
6、終わりの挨拶
通知:まずはご連絡申し上げます
配慮:今後ともよろしくお引き立てをお願い申し上げます
案内:まずは取り急ぎ、ご案内申し上げます
詫び:あしからずご了承たまわりますようお願い申し上げます
紹介:まずはご照会申し上げます
断り:遺憾ながら、貴意に添いかねますので、あしからずご了承のほどお願い申し上げます
依頼:まずはご依頼申し上げます
回答:まずはご返事申し上げます
その他:時節柄ご自愛のほど願いあげます
2009年12月アーカイブ
今回は社外文書の種類をご紹介します。
社外文書は取引先などに通知や依頼をする文書です。そのため作成や取扱は慎重に行います。
【取引文書】
通知状:事実を伝えたり、何かの連絡や案内をするための文書
照会状:問い合わせの文書
依頼状:用件を頼むための文書
承諾状:申込や依頼に対して、承諾の意思表示をする文書
催促状:商品の納入や借金の支払いなどを催促する文書
注文書:商品やサービスを注文する文書
請求書:得意先などに、支払いなどを請求する文書
届出文書:自社の住所変更などを届け出る文書
【社交文書】
慶弔状(お祝い状・お悔やみ状)
礼状
見舞い状
あいさつ状
紹介状
断り状
年賀状
暑中お見舞い
前回はビジネス文書の特性などをお話しましたが、ビジネス文書には社内文書と社外文書の2つがあります。
今回は社内文書の種類を目的ごとにご紹介します。
【指示命令を目的とするもの】
通達:組織の上位から下位へ情報を伝達するための文書
辞令:移動や昇進などを指示する文書
【決裁、指示を求めるもの】
稟議書:提案などの承認を求めるため関係者に回す文書
進退伺:重大な過失があった時に、責任を取って辞職すべきかどうかを上司に伺う文書
【報告を目的とするもの】
始末書:事故や不始末の報告・謝罪のために、事故の経緯などを記す文書
報告書:任務や調査の報告をするための文書
【部署間の連絡調整を目的とするもの】
回覧文書:部署内で回し読みする文書
通知文:振込み通知など事実や出来事を通知する文書
【保存して記録となるもの】
議事録:株主総会、取締役会などの内容を記録する文書
【その他】
届出文書:有給休暇の申請などを会社に届け出るための文書
それぞれの文書に書き方のマナーがあります。また企業によってのマナーもありますので、社内文書といえどオフィシャルな文書です。マナーを守って作成しましょう。
ビジネスでは様々な場面で、また様々な意味をもった文書があります。
企業人となれば、このビジネス文書を使い分けなければなりません。
ビジネス文書の特性として…
・正確に情報を伝えることができる
・能率的である
・マナーに従っている
・わかりやすい
・情報を共有できる
・資料になる
・証拠になる
などがあります。
またビジネス文書を作成する際のポイントとして…
・社内文書は用件のみを簡潔にまとめる
・社外文書は礼儀を重んじて、適切な挨拶文などを入れる
・あいまいな表現や、誤字脱字に注意する
ビジネス文書の作成は社会人としての基本です。
社会人として仕事をするにあたっての進め方のマナーをご紹介します。
まずは仕事の取り組み姿勢です。
1つの仕事を行う時、仕事の目的や意味を知り、自分の果たすべき役割を理解します。
その上で責任を持って仕事を行います。
仕事の進め方は以下の通りです。
1、目標を定める
2、計画を立てる
3、実施する
4、結果を評価・検討・見直しをする
5.改善・行動する
効率的に仕事をするために、まとめて出来ることは一度に行い、一度始めた仕事は節目まで行います。
また細切れの時間やゴールデンタイム(集中できる時間)の有効活用をしましょう。
仕事の5W3Hを意識して取り組みます。
WHEN いつまでに(期限)
WHO 誰に(人物)
WHERE どこへ(場所)
WHAT 何を(物)
WHY なぜ(理由)
HOW TO DO どのように(方法)
HOW MANY どれくらい(数量)
HOW MUCH いくら(値段)
ビジネスの『ほうれんそう』は聞いたことがありますよね。
報告:指示された事を実施し、その進行状況や結果について知らせること
連絡:互いに関連する事について、必要に応じて情報のやり取りを行うこと
相談:他者に意見や助言、忠告を求めること
指示指令を受ける際、当然のことですが呼ばれたら「はい」とはっきり返事をし、メモを用意し要点を書き留めます。
質問は最後まで聞き終えてからします。数字や固有名詞、期限は復唱して確認しましょう。
また指示が重なった時はどちらの仕事を優先させるか上司に伺います。
期限が遅れそうな場合は早めに指示を仰ぎましょう。
報告の仕方ですが、上司の都合を聞き、結論から先に伝えます。
次に理由や経過を説明し、意見や感想は事実と分けて伝えるといいでしょう。
仕事が終わったら仕事を指示した人に必ず報告します。
トラブルや予定の変更が起こった場合などは仕事の途中で中間報告をします。
分からないことは早めに上司や先輩に相談しましょう。
連絡の仕方ですが、口頭・メモ・FAX・メール・電話・回覧・掲示などの連絡方法があります。
予定の変更などの関する連絡は早めに行い、連絡を受けたら必要に応じて他の人にも知らせます。
相談をする場合は、相手の都合を聞き、不明点をまとめ自分なりの対処方や解決策を考えておきます。
また相談した相手には必ず報告をしましょう。
指示を受けるにも、相談するにもマナーが必要です。
マナーが身についていれば、仕事も人間関係もスムーズに進みますよ。
欠勤・遅刻・早退時のマナーです。
まずは周りへの配慮が最も大切です。
☆周囲の人にかける迷惑を最小限に抑える
☆仕事の影響を最小限に抑える
<欠勤の際の連絡の仕方>
【連絡をする】
・始業の10分前には上司に自分で連絡する
・休み・遅刻の許可を得ます
【引継ぎ】
・上司にその日の仕事内容を伝える
・急ぎの仕事の対応を相談する
・取引先との打ち合わせがある場合は、対応を相談し先方へ連絡をする
【欠勤明け】
・上司や同僚、仕事をカバーしてくれた人などにお詫びとお礼を言う
・仕事の状況を確認し、引き継ぐ
遅刻や早退も基本的には欠勤の際と同じです。
遅刻の際…
・正直に理由を伝えます
・何時頃に出社できるかを伝えます
・出社したら必ず上司にお詫びします
早退の際…
・上司に理由を伝えて許可を得ます
・引き継ぐ必要のある仕事があれば対応を相談します
・早退後日、欠勤することになりそうであれば数日後のスケジュールも確認しておきます
学生とは異なって、休みや早退などで抜けることによって他の人に迷惑をかけてしまいます。
自分のことだけではなく会社のことを考えて動く必要があります。