例)
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× お客様が10時に参られる予定です。
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○ お客様が10時にいらっしゃる(お見えになる)予定です。
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*「参る」は謙譲語ですのでお客様を指す場合は不適切です。
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× 商品はこちらでよろしかったでしょうか。
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○ 商品はこちらでよろしいでしょうか。
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*これは最近多い間違いです。現在の事を過去形にして伝えないように注意しましょう。
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× 先生がさっきそうおっしゃられました。
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○ 先生がさっきそうおっしゃいました。
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*一見正しいように見えますが、「おっしゃられる」は「おっしゃる」と「られる」という二つの敬語を
含んでいます。これは二重敬語と言って誤った使い方です。
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× (自分の上司を指して)田中部長は外出されています。
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○ (自分の上司を指して)只今田中は外出しております。
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*普段は上司に対して尊敬語を使っていても、外部の方に対しては謙譲語にして使います。
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× (上司に対して)ご苦労様です。
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○ (上司に対して)お疲れ様でした。
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*「ご苦労様」は目上の人が目下の人に使う表現です。
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△ すいませんがもう一度見せていただけないでしょうか?
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○ 恐れ入りますがもう一度見せていただけないでしょうか。
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*「すいません」「すみません」を「恐れ入ります」と表現するとより丁寧に感じられます。
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× お名前の方は?
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○ お名前をお伺いいたします。
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*「~の方は」というのはよくファミリーレストランやコンビニで使われる間違った言葉遣いです。
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× 1000円からお預かりいたします。
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○ 1000円、お預かりいたします。
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*これもよくファミリーレストランやコンビニで使われる間違った言葉遣いです。
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× こちらが航空券になります。
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○ こちらが航空券でございます。
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*「~になる」という表現は、「~に成る」という場合以外には使わないようにしましょう。
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2010年2月アーカイブ
どなたですか
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どちら様でしょうか
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何の用ですか
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どのようなご用件でしょうか
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こちらに来てくれませんか
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こちらにお越しいただけますか
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できません
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致しかねます
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わかりません、知りません
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わかりかねます
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いません
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席をはずしております
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どうですか
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いかがでしょうか
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繰り返します
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復唱いたします、繰り返し申し上げます
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ちょっと待ってください
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少々お待ちいただけますか
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ここに座ってください
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こちらにお掛けいただけますか
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もう一度来てください
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もう一度お越しいただけますか
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確かめてください
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お確かめいただけますか
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わかりましたか
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おわかりいただけましたでしょうか
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電話します
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お電話をさせていただきます
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見せます
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お見せします、ご覧に入れます
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教えます
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ご説明いたします
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私が聞きます
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私(わたくし)が伺います
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電話の声が小さいです
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少々お電話が遠いようですが
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クッション言葉とは、人に何かをお願いしたり、お断りするときに本題の前に添えて、印象を和らげる働きがあります。
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「恐れ入りますが」 「申し訳ございませんが」 「もしよろしければ」 「失礼ですが」 「差し支えなければ」 「お忙しいところ恐縮ですが」 「お手数ですが」
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使い方の例を見てみましょう。
①恐れ入りますが、○○ビルはどちらでしょうか?
②申し訳ございませんが、あいにく○○便は満席でございます。 ③もしよろしければ、ご一緒させていただきます。 ④失礼ですが、○○様でいらっしゃいますか? ⑤差し支えなければ、ご連絡先を教えていただけますか? ⑥お忙しいところ恐縮ですが、○○をしていただけますか? ⑦お手数ですが、もう一度送りなおしていただけますか? |
皆様は正しい敬語を使っていますでしょうか?
基本
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尊敬語
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謙譲語
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丁寧語
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する
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される・なさる
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いたす・させていただく
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します
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いる
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いらっしゃる・おいでになる
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おる
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います
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言う
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おっしゃる
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申す・申し上げる
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言います
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聞く
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お聞きになる
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伺う・承る・拝聴する
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聞きます
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見る
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ご覧になる
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拝見する
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見ます
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行く
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いらっしゃる・おいでになる
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伺う・参る
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行きます
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来る
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いらっしゃる・おいでになる・お見えになる
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参る・伺う
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来ます
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帰る
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お帰りになる
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失礼する
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帰ります
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もらう
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もらわれる
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いただく・頂戴する
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もらいます
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あげる
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あげられる
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差し上げる
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あげます
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食べる
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召し上がる
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いただく・頂戴する
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食べます
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【具体例】
①山田さんが電車で空港に来る (尊敬語で表すと)
→山田様が電車で空港にいらっしゃいます。
②私が電車で空港に行く (謙譲語で表すと)
→私(わたくし)が電車で空港に参ります。
③山田さんがそう言っていました。 (尊敬語で表すと)
→山田様がそうおっしゃっていました。
④私がそう言いました。 (謙譲語で表すと)
→私(わたくし)がそのように申しました。
⑤どこで聞きましたか? (尊敬語で表すと)
→どちらでお聞きになりましたか?
⑥そこで聞きました。 (謙譲語で表すと)
→そちらで伺いました。
⑦山田さんがそろそろ帰ります。
→山田様がそろそろお帰りになります。
⑧私はそろそろ帰ります。 (謙譲語で表すと)
→私(わたくし)はそろそろ失礼致します。
⑨どうぞ、食べてください。 (尊敬語で表すと)
→どうぞ、召し上がってください。
⑩私はこのケーキを食べます。 (謙譲語で表すと)
→私(わたくし)はこちらのケーキを頂きます(頂戴いたします)。
ビジネス会話でよく使用する敬語をいくつかご紹介します。
・自分…わたくし
・上司、先輩…(社外)田中、課長の田中 (社内)田中課長、田中さん
・自分の会社…弊社、当社、わたくしども
・身内…両親、父、母、祖父、祖母、兄、姉、弟、妹、妻、家内、夫、主人
・今度…このたび
・もうすぐ…間もなく
・前に…以前
・さっき…先ほど
・後で…後ほど
・すぐ…ただいま、さっそくですが
・今日…ほんじつ
・昨日…さくじつ
・明日…みょうにち
・あっち…あちら
・そっち…そちら
・こっち…こちら
・どなたですか…どちら様でしょうか
・何のようですか…何のご用件でしょうか
・こちらにきてくれませんか…こちらにお越しいただけますか
・できません…いたしかねます
・知りません…わかりかねます
・どうですか…いかがでしょうか
・繰り返します…復唱いたします
・ちょっと待ってください…少々お待ちいただけますか
・もう一度きてください…もう一度お越しいただけますか
・電話の声が聞こえません…少々お電話が遠いようでございます
・分かりましたか…お分かりいただけましたでしょうか
・電話します…お電話いたします
・私が聞きます…私がお伺い致します
・そうです…さようでございます
・分かりました…承知いたしました
・やめてください…ご遠慮願います
・どうもすみません…申し訳ございません
などなど、よく使用するフレーズですから覚えておきましょう。
ビジネスシーンでは必ず敬語を使って話をします。
自分の相手、話題の人物の立場を考え、誰に対して敬意を払う言葉を使うべきなのか判断する必要があります。
【尊敬語】
相手を敬い高める言葉 (自分や自分側の人間には使いません。)
上司、先輩、お客様、取引関係者、先生などの行為、状態、事柄、持ち物など
・お(ご)~になる
・お(ご)~くださる
・~れる(られる)
・お(ご)単語
・他の言葉の言い換え
【謙譲語】
自分をへりくだる言葉 (相手側のことには使いません。)
自分側の行為、状態、事柄、持ち物など
・お(ご)~する
・お(ご)~いただく
・お(ご)~いたす
・お(ご)~申し上げる
・他の言葉の言い換え
【丁寧語】
相手に丁寧に使う言葉 (自分側、相手側に使える。)
言葉使いを丁寧にします。物事を美化して使う美化語がある
・~です
・~ます
・~ございます
・接頭語「お」「ご」をつける
よく尊敬語と謙譲語を混同し、誤った敬語を話している人を見かけます。
敬語はビジネスの基本です。正しい知識を身につけ、自然に話せるように日頃からの心がけが大切です。